高配当銘柄と株主優待をこよなく愛する自称『ハイブリット投資家』のペリカン(@Pelican_Blog )でございます。
本日も、ブログをご覧いただきありがとうございます┏○))ペコ
本日考察する銘柄は、前澤ホールディングス(575A)です。2026年7月に、新潟県産の「雪蔵コシヒカリ」がもらえる株主優待の新設を発表しました。まずは、どんな会社なのかから見ていきます。
前澤ホールディングスはどんな会社?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 社名(コード) | 前澤ホールディングス(575A・東証プライム) |
| 代表者 | 代表取締役兼社長執行役員 宮川 多正 |
| 本社所在地 | 東京都中央区八重洲1-6-1 TOFROM YAESU TOWER 📍 本社をストリートビューで見る |
| 設立・上場 | 2026年6月 |
| 時価総額 | 約713億円(1,864円×発行済株式数3,825万株) |
| 決算期 | 3月(今期は2026年6月〜2027年3月の10カ月決算) |
| 主な事業 | 上下水道向けの水処理機械・バルブ(前澤工業)、塩ビ製の上下水道関連製品(前澤化成工業) |
浄水場や下水処理場の機械を手がける前澤工業と、住宅やビルの給排水まわりに使う塩ビ製品の前澤化成工業が、2026年6月に共同株式移転で一緒になった持株会社です。主な販売先は官公庁で、景気よりも上下水道の更新投資に左右されやすい事業です。
大株主の上位には、自己株口(579万株・15.1%)、前澤給装工業(5.5%)、前澤育英財団(4.4%)、前澤工業取引先持株会(3.2%)が並びます。特定株が43.5%を占め、浮動株は22.5%にとどまる、安定株主の多い構成です。
新設の株主優待は「新潟県産 雪蔵コシヒカリ」
記事中の利回りは、すべて基準株価1,864円(2026年10月1日)で計算しました。
初回は2026年11月末、2回目は2027年6月末
通常の基準日は6月末と12月末の年2回で、500株以上が対象です。ただし初回だけは、統合初年度の10カ月決算に合わせた2026年11月末のイレギュラーな基準日です。2026年12月末は対象外で、2回目は2027年6月末になります。
| 基準日 | 区分 | お米の量(500株/1,500株) | お届け |
|---|---|---|---|
| 2026年11月末 | 初回(今期のみ) | 4kg/20kg | 2027年1月中旬ごろ(2026年10月収穫の新米) |
| 2026年12月末 | 対象外 | ― | ― |
| 2027年6月末 | 2回目(通常の年2回に移行) | 4kg/20kg | 会社HPで告知予定 |
| 2027年12月末 | 3回目 | 4kg/20kg | 会社HPで告知予定 |
11月末に取って売ると、次のお米は7カ月先の6月末まで付きません。今期の配当63円は3月末の期末一括なので、11月末から6月末まで持ち続ければ、お米2回と配当1回を受け取れます。長期保有による加算はなく、株数の区分だけで量が決まります。
お米は奥阿賀の山間部で育ったコシヒカリを、天然雪を蓄えた「雪蔵」で玄米のまま保管したもの。新潟県は両社の創業者・前澤慶治氏の出身地です。
1kg=1,000円で換算した、株数別の実質総合利回り
評判の良いブランド米なので1kg=1,000円で換算しました(金券と違い、私の想定額です)。
| 株数 | 必要資金(円) | 今期のお米 (11月末のみ) |
来期以降のお米 (年2回の合計) |
優待の価値 (年間・円) |
年間配当(円) | 実質総合 利回り |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 500株 | 932,000 | 4kg | 8kg | 8,000 | 31,500 | 4.24% |
| 800株 | 1,491,200 | 6kg | 12kg | 12,000 | 50,400 | 4.18% |
| 1,000株 | 1,864,000 | 10kg | 20kg | 20,000 | 63,000 | 4.45% |
| 1,500株 | 2,796,000 | 20kg | 40kg | 40,000 | 94,500 | 4.81% |
| 10,000株 | 18,640,000 | 25kg | 50kg | 50,000 | 630,000 | 3.65% |
※実質総合利回りは、来期以降(年2回)のお米で計算した継続ベースの数値です。今期は11月末の1回分のみです。
いちばん効率が良いのは1,500株の4.81%です。1,000株から1,500株でお米が倍になるためです。500株・800株は4.2%前後、10,000株はお米が50kgで頭打ちになり3.65%まで下がります。
配当は年63円、方針は2027年5月の中期経営計画で
今期の配当予想は期末一括の63円で、配当利回りは3.38%です。前身2社の前期配当は前澤工業が52円、前澤化成工業が75円でした。次年度以降の配当方針は、2027年5月中旬に公表予定の新中期経営計画で示すとしています。
今期の純利益予想192億円には、統合に伴う負ののれん発生益145億円が含まれます。会社はこれを配当原資に含めない方針を明言しているので、見かけの大幅増益を増配の材料と読むのは避けたいところです。
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業績|統合初年度は10カ月の変則決算
| 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 前澤工業 26.5期(12カ月) |
39,920 | 5,476 | 5,636 | 3,715 |
| 前澤化成工業 26.3期(12カ月) |
25,152 | 2,323 | 2,780 | 1,858 |
| 前澤HD 27.3期予 (10カ月・会社予想) |
55,000 | 6,600 | 7,100 | 19,200 (特益除き4,600) |
| 前澤HD 28.3期予 (12カ月・四季報予想) |
69,000 | 8,000 | 8,500 | 5,300 |
(単位:百万円)
良い点
営業利益率は今期予想で12.0%、来期予想で11.6%と二桁を保っています。四季報によると、上下水道向け機械は豊富な受注残の消化で好採算、塩ビ製品もコスト増を数量でカバーしています。来期は12カ月の通年決算に戻り、売上高690億円と2社の前期単純合算651億円を上回る予想です。
気になる点
- 上期(6〜11月)の予想は営業利益13億円で、10カ月の66億円の2割程度。利益は12〜3月に偏るため、中間決算の数字だけで判断しないこと
- 来期の純利益予想53億円は、2社の前期単純合算の約56億円を下回る
- 統合シナジーは模索中で、原材料の共同調達によるコスト削減には時間がかかる見込み(四季報)
財務と余力指数
新設会社のため、貸借対照表とキャッシュフローは未公表で、四季報の財務欄も空欄です。自己資本比率、有利子負債と現金、営業CFは、最初の決算短信が出てから確認します。
今の時点で言えるのは、負ののれん発生益145億円の扱いです。統合で受け入れた純資産が取得の対価を上回ったことによる会計上の利益で、自己資本は厚くなりますが、現金は増えません。今期のROEはこの特益で大きく膨らむため、稼ぐ力の判断には使えません。
ペリカンさんの記事によく出てくる「余力指数」って、何を見ている数字なんですか?

ROE(自己資本で稼いだ割合)から、DOE(自己資本に対して配った割合)を引いた数字です。差が大きいほど稼ぎが会社に残り、増配や優待に回す余力があると見ます。
前澤ホールディングスは、BPS(1株当たり純資産)がまだ公表されておらず、今期のROEも特益で膨らむため、現時点では余力指数を計算できません。最初の決算短信でBPSが出たら、特益を除いた純利益で改めて計算します。
実質総合利回りと投資指標
| 指標 | 数値 | 前提 |
|---|---|---|
| 配当利回り | 3.38% | 年63円(今期は期末のみ) |
| PER | 12.8倍 | 会社予想の特益除き1株益145.98円(10カ月分) |
| 配当性向 | 43.2% | 同上の1株益ベース |
| 実質総合利回り | 4.81% | 1,500株・来期以降の年2回ベース |
| 4.5%を保てる株価(1,500株) | 1,992円 | 基準株価より上 |
| 4.5%を保てる株価(1,000株) | 1,844円 | 基準株価より下 |
| 4.5%を保てる株価(500株) | 1,755円 | 基準株価より下 |
1,500株は基準株価が上限の内側にあり、1,000株以下は待ちたい水準です(800株なら1,733円)。
証券会社の画面に出る予想PER3.71倍は、特益込みの1株益で割った数字なので、実力より大幅に割安に見えます。また、今期の予想1株益は四季報が501.9円、会社が602.11円と食い違っています。会社は自己株を除いた約3,200万株、四季報は発行済株式数3,825万株で割っているためとみられます。
ペリカン投資基準との照合
| 基準 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 配当利回り4%超 | △ | 3.38%(年63円)。四季報の来期予想63〜65円でも3.5%弱 |
| PER15倍以下 | ⭕️ | 12.8倍(会社予想の特益除き1株益、10カ月分) |
| 実質総合利回り4.5%超 | ⭕️ | 1,500株で4.81%(来期以降の年2回ベース)。500株は4.24%、800株は4.18%で、今期は11月末の1回分のみ |
ペリカンスコア 68 / 100点 (基準株価1,864円・2026年10月1日時点)
📋 ランク:B(検討候補)|タップでランク表を開く ▼
📋 ペリカンスコアのランク表
| ランク | 点数 | 目安 |
|---|---|---|
| S | 90〜100 | 数字の面ではほぼ文句なし |
| A | 75〜89 | 条件がそろった優良候補 |
| B ◀ | 60〜74 | 検討候補。一部に弱点あり ― ここまでが検討ライン ― |
| C | 45〜59 | 弱点が目立つ。様子見 |
| D | 0〜44 | 数字の面では見送り |
※ペリカン独自の目安で、格付け会社の信用格付けとは関係ありません。点数は基準株価で変わり、優待の中身や制度変更のリスクは含みません。売買の判断は必ずご自身で。
合格はPERと実質総合利回り(1,500株)で、配当利回りは3.38%で△です。好財務・ROE・余力指数は財務データが未公表のため照合表から外し、残り3項目の合計(50点満点)を100点に換算しました。
ペリカンの結論
1,864円という水準なら、1,500株を上限に打診買いはありかもしれません。(売買の判断は必ずご自身で)
1,500株なら実質総合利回りは4.5%を上回り、特益を除いたPERも高くありません。官公庁向けの受注残に支えられた二桁の営業利益率も安心材料です。年2回届くお米が評判どおりなら、家計の足しとしても楽しめそうです。
それでも一気に増やす気にはなれないのは、財務が未公表で好財務・余力指数を判定できず、配当方針も2027年5月の中期経営計画を待つ必要があるからです。500株・800株では基準に届かないので、少ない株数なら水準を待つか、最初の決算短信で自己資本比率を確かめてからでも遅くないと考えます。
ちなみに私ペリカンも800株保有中…あと200株欲しいかも…♪
📚 最後までお読みいただきありがとうございました
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(※あくまで個人の見解です。投資判断はご自身の責任でお願いします!)
出典
・前澤ホールディングス「株主優待制度導入に関するお知らせ」(2026年7月14日)
・同「2027年3月期の連結業績予想および配当予想に関するお知らせ」(2026年7月14日)
・同「特別利益(負ののれん発生益)の計上に関するお知らせ」(2026年7月14日)
・同 会社サイト「会社概要」
・株価:2026年10月1日10時02分時点の現在値
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